日本居家秘用［〈国花万宝〉日本居家秘用］（文化4年）

【判型】横本12巻6冊。縦109粍。

【作者】三宅建治（ミヤケタケハル）編。

【年代等】享保16年2月、可親軒主人序・初刊。元文2年再刊。文化4年3月再刊。［大阪］海部屋勘兵衛板。

【備考】分類「家事・家政」。12巻6冊。風俗・教訓。日常生活全般にわたる実用的な知識を集大成した書。巻1は家屋・器材、巻2は衣服・飲食、巻3は酒醤・菓菜、巻4は天気・時候、巻5は漆細工・用火、巻6は紙細工、巻7は種植・香・花、巻8は硯墨筆・染色・雑門、巻9は養生・防病、巻10は食療・灸治、巻11は看病・撰医、巻12は用薬の諸項目に分け、それぞれについての心得を記したもの。これらのうち、住居・衣服・家具・器物に関しては、手入れ・保存・修理の方法を中心とし、食物に関しては、各種の漬け方や醸造などの貯蔵法に重点を置いて書かれている。また、全体の3分の1以上は、家庭における医療・保健に関する記述である。総じて生活実用百科事典ともいうべき内容であるが、女性向きに書かれたものというよりは、むしろ、家庭を管理し諸事を判断する立場にある家長が心得ておくべき諸知識を集めたものと見られる（「日本古典文学大辞典」参照）。

★原装・題簽付（一部摩滅）・状態良好（1カ所落丁（12巻第78丁））。【参考価格（初出品時の相場です）：日本の古本屋で、19,000円（12巻合本）～51,840円（6冊本）】。