●江戸明治和本●〈寺沢〉年中往来［〈新板〉年中往来］（初刷）

【判型】大本1冊。縦277粍。

【作者】寺沢政辰（玉流軒）書・跋。

【年代等】享保19年4月跋。享保19年7月初刊。［江戸］須原屋四郎兵衛板。

【備考】分類「往来物」。『〈寺沢〉年中往来』は、門下・福浦大膳の求めに応じて、寺沢辰宣が染筆した大字・3行・無訓の手本で、「消息文」「竜田詣」「筆道教訓」「詩歌」から成る。「消息文」は、「新年祝儀状」から「歳暮祝儀の礼状」まで各月往復2通の合計24通で、四季の行事や風物、祝儀贈答などを主題とした例文。「竜田詣」は、近世中・後期に流布した地理科往来で、刊本としては比較的早い例である。「筆道教訓」は、「夫、礼楽射御書数之六芸者、人倫之可嗜之首魁也…」で始まる文章で、筆道の重要性や筆道稽古の次第、和漢能書、筆法、文房具等の関連知識と心得を述べたもの。最後の「詩歌」は、『和漢朗詠集』から抜粋した詩歌12編である。跋文に、寺沢筆師・福浦大膳の懇願に応じて本書を揮毫した旨を記す。

★原装・題簽付・美本。

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