「眠る猫」
　私の停留所で、この仔猫は大切にしてくださる里親を待っています。あまた見かける猫の置物とは、線の美のクオリティが明らかに違うことを、画像を拡大しながら、眠りの表情などでご確認くださいませ。細密画の技法で髪の毛よりも細い線で目は描かれています。
　九谷は絵が命と言われ、絵師の感性や腕で作品の良し悪しは大きく変わります。現行品とはクオリティがまったく異なります。
表情や模様のバランスは良く、首輪のドットには九谷のモリという手法が確認でき、金彩は金粉を細かくして使う金消しの技法も確認できます。それゆえに金が塗りつぶされて一枚の箔のように見える箇所も毛並みも表現されます。
元々金鉱で見つかった磁器に適した石を用いて始まった九谷焼のの磁器は、金と密接な関係もあるのでしょう。
お皿と異なり、絵師達は、この輸出用の眠り猫においては、伸び伸びと技法を操りながら、さまざまな眠りの表情を表現しているかのようです。

おおよそ100年前ぐらいに、日本から欧米に輸出した九谷焼のヴィンテージからアンティークまでを帰国させています。毎月1〜2匹出品していきます。
なお、売上の一部は石川県に寄付されます。
詳細は画像および画像の説明をご確認ください。
文字数制限があるため、お手数をおかけしますが、拡大してご覧くださいませ。
よろしくお願い申しあげます。

九谷焼の赤ちゃん猫　1疋
とても小さなサイズです。複数持っている方は親子や兄妹のように飾れます。
体重50.2g
長さ約6.5cm
高さ約3cm
手作りゆえ1点ものとなり、同じものはない希少性を有します。

時代:おそらく明治後期ではなく大正から昭和の初め頃だと思われます。裏側の空気穴があること、そのサイズの小さいこと、前所有者が1900-1930年の間だと言ったことなどから。
コンディション:金彩のスレはありますが、目立つヒビやカケはないように思います。写真は説明の一部です。
真贋:オフィシャルの刻印や記名など、そもそも行われていない無銘のものが多数を占める時代のもので、歴史の相関を特定する資料も見当たりません。作られ方や描かれ方をよく観察して、自らのご判断でご購入をお願いいたします。

　つくもがみ

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